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「枝雀 落語大全」第十三集(桂枝雀)

上方落語を代表する名人にして「爆笑王」と呼ばれた故 桂枝雀(かつらしじゃく)師匠。米朝門下にあってその端正な芸風を学びつつ、独自に鍛錬を重ねて枝雀師ならではの爆笑編とし、絶大な人気を誇った。関西方面の方であればテレビで放映されていた「枝雀寄席」を記憶している方も多いだろう。

1999年に急逝されてしまったため、今となってはその芸はDVDでしか見られない。2002年に発売されたDVDセット(10巻)は手に入れて何度も見返していたのだが、2003年にさらに30巻が追加されていたことは知らなかった。先日そのことを知り、とはいっても30巻を一気に買うと財政が破綻するため、まずは11〜15集から購入した。

届いたDVDの演目を眺めて、まず最初に再生したのが第十三集の「つる」。「鶴」という名前の由来をめぐっての「根問い」(問答)もので、好きな演目のひとつだ。さげの「黙ーって飛んできた……」の表情にえもいわれぬ面白さがあるが、「その日は飛んでこなんだ」というさげ方もあるのだそうで、本編はその形でさげていた。

各DVDには、枝雀師とゲストの対談「枝雀散歩道」も収録されている(「枝雀寄席」からの収録)。第十三集は上方芸能会の重鎮、ミヤコ蝶々との対話。押しも押されぬ大スターである枝雀師匠が、若手のように恐縮しながら会話を進行させつつ、時折りツッコミを返す様がひじょうに興味深かった。

7月半ばの自社セミナーにて、導入事例としてクライアント様とのトークセッションを行い、ホストを担当した(「徹子の部屋」でいうと徹子役)。幸い、それなりにご好評いただいたが、事前にある程度の打ち合わせをしていてもこの対談というのは難しいものだと実感した。上記「枝雀寄席」に大先輩であるミヤコ蝶々を迎えた枝雀の緊張は尋常ではないものがあっただろうし、それでも聞かせるだけの内容に仕上がっているのはさすがだ。おまけのコンテンツだが、本編と同等の価値がある。枝雀をご存知ない若い方や関西以外の方にもこのDVDはおすすめ。

URL: http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006LF7Y/ref=nosim

投稿者 kuroyagi : 2005年07月31日 14:40